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貧困化を新型コロナのせいにする

水野和夫著「世界経済の大潮流」(2012年出版)の中にあったと思いますが、「2%以下の超低金利が10年以上続けば既存の経済・社会システムが維持出来ない」

水野和夫著「世界経済の大潮流」(2012年出版)の中にあったと思いますが、「2%以下の超低金利が10年以上続けば既存の経済・社会システムが維持出来ない」

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格差拡大とともに中流崩壊が始まった。新型コロナは不可逆的に中流崩壊を加速させる。

高度成長は1964年まで続いた池田勇人内閣に始まり、列島改造計画を実行した田中角栄内閣で結実した。
田中角栄首相は「工業再配置と交通、情報通信の全国的ネットワークの形成をテコにして、人とカネの流れを巨大都市から地方に逆流させる ”地方分散” を推進すること」を趣旨としたものでした。

田中内閣の列島改造計画は日本経済に良い結果をもたらしました。その効果の一つに「分厚い中産階級の形成」が挙げられます。この中産階級の形成は、大都市集中から地方分散による工業再配置と交通、情報通信の全国的ネットワークの形成に支えられていたのです。一億総中流といわれたのはこの時期でした。

それでは、中流崩壊は何時からどのように始まったのでしょうか?
1970年代までは日本は高度成長期でした。この時期、世界の多くの先進国は中産階級が支える豊かで平等な経済を実現していました。

グローバル化と新自由主義は、強きを助け弱きをくじく傾向や自己責任論が横行し、格差の拡大とともに中産階級は2極分化しはじめ、多くが下層化したのです。

為政者は経済の停滞や貧困化を新型コロナのせいにする傾向が強いのです。しかし、2010年のギリシャ危機に発した欧州のソブリン危機は、巨大な債務を生んだのです。PIGS諸国の債務総額は2兆2千800億ドルの巨額に及びました。

日本でも1990年代から低成長時代に入り格差拡大が加速したのです。1985年には相対的貧困率12.0%だったのが2009年には16.0%に上昇しております。子供の貧困率は、更に深刻で1985年・2012年比較で10.9%から16.3%に増加しております。子供の貧困率は先行指標としてみられますので、貧困化を新型コロナのせいにする為政者の言い逃れは如何に無理があるか分かるはずです。

中産階級の復活がコロナ後の経済対策のカギとなります。なぜならコロナ後の社会の仕組みは根本的に変えざるを得ません。高度成長期には整った環境下で「地方分散」=「一億総中流」が可能であったのがコロナ後は置かれた環境が全く異なります。

今年度の当初予算(3月成立)は102兆7000億でした、それが3次にわたる補正予算の積み上げでなんと160兆超に膨れ上がっているのです。国債が90兆2000億(56.3%)にも及びます。

水野和夫著「世界経済の大潮流」(2012年出版)の中にあったと思いますが、「2%以下の超低金利が10年以上続けば既存の経済・社会システムが維持出来ない」。現在すでに8年経過しコロナ危機で更に低金利が続けば確実に危機は迫ってくるものと推定できます。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが、日本国債を中国や韓国より下位に格下げしたのは数年以前です。日本国債の格付けを「Aa3」から「A1」に1段階格下げしました。状況はこの時期よりはるかに悪化しております。

「大したことはない」との見方は「何もしないで元に戻るのを待って時間稼ぎをする」に通じます。
伊丹万作の言葉で「騙されること自体が一つの悪である」と云うのがあります。危機的状況下の実体経済とかけ離れた株高は何時か再暴落するに違いありません。

地方分散・分権それに地産地消は、高度成長期からの教訓もあり、中産階級の復権無くして達成できません。中産階級の復活はコロナ後経済を占うカギとなるでしょう。

「無気力、無自覚、無反省、無責任」では深刻なコロナ危機にうち勝つ事は到底できないでしょう。

最後に児玉龍彦&金子勝の最新版動画を添付しておきます。

感染防止対策と経済防衛は両立しない

経済危機が世界的規模で迫りつつあり、コロナ禍問題ばかりに関わっておられないところまで深刻さが迫ってきております。ここ数日でその情報は数えきれないほど急増しております。

先ず世界の状況から記します。情報源は出来る限り明らかにしておきます。
8月16日のNHKラジオ第一放送マイあさ6時44分だったと記憶しております。IMFが今年の世界のGDPの予測をマイナス4.9%と下方修正したとのことです。一月にプラス3.3%、四月にマイナス3%と今回は3度目の下方修正です。

国内では、二つ重要な情報がありました。一つは日本経済の現状についてです。
一つは8月16日、TBSラジオの朝の番組で、内閣府発表の4~6月のGDPが年率換算で27.8%減と発表されました。
17日になるとこのニュースは新聞・TVで一斉に報道されました。(東京新聞夕刊「GDP戦後最悪 年27.8%減」のトップ見出し)

次に8月17日のテレ朝、羽鳥モーニングショウの報道です。
今年度当初予算(3月成立)102兆7000億に対し
第3次補正予算は160兆超となる
その内訳は国債90兆₂000億、税収63兆43兆5000億、残その他です。(ちなみに、第1次補正25兆7000億、第2次補正31兆9000億)

現在の国の国債残高964兆、国民1人当たり769万円の借金を抱えていることになる(これがさらに急増することになる深刻な問題)
重ねてコロナ禍の影響と米中貿易戦争の影響で輸出の減少、マイナス18.5%、個人消費8.2%減、設備投資1.5%減等々。

東京商工リサーチの最近のアンケートでは、27社中12社が1年以内に休廃業するとの回答が出ております。

以上のような背景からコロナ後の社会構造の変革が語られ始めております。当然V字回復の予測は影を潜め、良くてもL字回復となっています。

都市集中を改め地方分散化、特に医療・介護・教育の分権化、グリーンリカバリー、エネルギーの地産地消などが求められています。

熱中症死者10名(8月17日)、これは正に前回の投稿で警告した「自然災害との二重災害」に該当します。沖縄で感染が増え医療崩壊寸前の状況も看過できません。

SNSで次のコメントを見つけました。

検査して陰性証明(期限付き)を持参した者のみ旅館が受け入れることは、難しいことではない。
そんな常識的なことすらやらない強引さはどこから来ているのだろう?

邪推かもしれないが来年のオリンピック強行のため、ワクチン神話をバラマキ、それのみに依存しこれに反するすべての言動を封じる姿勢が見えてくる。

一路邁進の姿勢は、広い意味での利権や権力維持の匂いが紛紛。
原子力村や戦時中の軍部の体質に似たものを感ずる。

インパール作戦か?

最後に、日銀のバランスシートを一年前とコロナ前の2月それに8月現在の比較してみました。その結果、莫大の国債を日銀が引き受けられるのか、心配です。

一年前(2019年8月10日)のバランスシートの大きさが571兆,2020年2月10日が579兆、最近8月10日が667兆と膨れ上がり、今後更に700兆超えとなるでしょう。その殆どが国債・ETF(上場投資信託)貸付金などのリスク資産です。債務超過を恐れるのは私だけでしょうか?。

債務超過になる前に国際的信用が急落し為替相場や物価への影響などが懸念されます。いくら何でも中央銀行の債務超過はありえません。

QE(超金融緩和)のストップしか選択肢はなくなります。ハイパーデフレ、スタグフレーションで国民の生活は我慢の時代に突入するのでしょうか。